原価計算

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１．原価計算の目的

原価計算の目的は、色々ありますが大体以下の5つの目的に集約されます

１．１　財務諸表の作成

財務諸表作成の際に原価計算で得られる仕掛品、半製品、製品の製造データ、販売管理費に関する原価データが必要不可欠

１．２　販売価格の決定

製品を販売する場合、適正な原価が分からなければ売値が決められません

１．３　原価管理

製品の原価は、変化しやすいものです。材料費は仕入れた時期によって変わりますし、従業員がサボっていた ら労務費が上がります。原価を管理することによってムダを排除させることができます

１．４　予算統制

企業では年度当初に各部署へ予算をたてます。その予算どおりに計画が進行しているかは、原価が分からない と判断できません

１．５　経営に関する意思決定

経営者は経済の動向によって設備投資、人的再配置、生産割合などを決定しています。原価を把握することで、 適切に投資活動を行うことができます。

２．原価を分解する

原価を分解すると材料費、労務費、経費に分解することができます

２．１　材料費とは

製品を製造するための材料の投入原価のことです

２．１．１　材料費の分類

材料費は、機能別に以下５つに分類することができます

２．２　労務費とは

製品を製造するための人件費のことです

２．２．１　労務費の分類

労務費は、機能別に以下９つに分類することができます

機能別分類	製品関連分類
直接工賃金（直接作業分）	直接労務費
直接工賃金（直接作業以外）	間接材料費
間接工賃金
給料・雑給
賞与手当
退職金
各引当金繰入額
年金掛金
法定福利費

２．４　経費とは

材料費、労務費以外にかかる費用のことです。中でも外注加工費は重要項目です

２．５　外注加工費とは

材料の加工や組み立てを外部の企業に依頼したときにかかる費用です。外注加工を依頼するときは、主要 材料は依頼元が購入し、支給することになります。支給方法としては、有償支給と無償支給があります

２．６　有償支給と無償支給

支給方法	説明	メリット
有償支給	支給材料の決済を行い外注先の資産として管理させる	支給中の資産管理をしなくて良い
無償支給	支給材料を外注先に預ける	社内の手続きが簡単

２．７　直接費と間接費

原価	説明	例
直接費	どの製品にいくらかかったかつかめる費用	木材、小麦などの材料費
間接費	複数の製品にまたがっていてつかめない費用	電気代、ガス代、水道代など